ミッドレンジロイヤルのマリガン考察
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はじめに
初めましてheikouと申すものです。この度、ミッドレンジロイヤルのマリガンについて考察したことを他のプレイヤーと共有したいためにブログを開設しました。
この記事で注意してもらいたいのが、あくまで私が考えるミッドレンジロイヤルのマリガンの仕方であり、正解ではありません。間違った情報を書くかもしれません。残り期間わずかな東RAGE予選の参加者に向けて、こういう考え方もあるのか、と知ってもらうことを一番としてこの記事を書きます。
- マリガンについて
マリガンを考察する前に、考察するにあたって一つのデッキを用います。そのデッキは西RAGEファイナリストであるPOXAS/POL選手の援護射撃入りミッドレンジロイヤルです。
簡単なデッキの紹介をしますと、「騎士王・アーサー」を軸として「スカイフォートレス」で強い盤面を作り、殴り勝つデッキです。強力なテンポカードである「魔導狙撃手・ワルツ」、「騎士王・アーサー」を6ターン目に展開できる「円卓の騎士・ガウェイン」などデッキのパワーを上げるカードが大量に採用されています。またアミュレットである「援護射撃」を採用することで、ミラー戦で勝ちやすくなり、単体でも強力な「バルバロッサ」と組み合わせれば枯渇しないリソースで、コンシードデッキとして戦うことができます。
非常に強力なカードが採用されたお手本のようなミッドレンジロイヤルを用いてマリガンについて考えてみます。
まず「騎士王・アーサー」を軸としたミッドレンジロイヤル全てに言えることが、「騎士王・アーサー」が非常に強力なカードがあり、必ず手札に入れておきたいことでしょう。が、上記のデッキには「騎士王・アーサー」をサーチする「太陽の槍・ルー」や、2枚ドローをして手札に引き込めやすくする「純真の歌い手」が採用されていません。
そのため、マリガンで「騎士王・アーサー」をいかに引き込めるかが重要になるのです。
では最初に、初手で「騎士王・アーサー」が引ければキープ、なければフルマリガンした時に7ターン目までに引く確率それぞれを計算してみると、先行時68.4%、後攻時71.5%となります。概ね7割の確率で「騎士王・アーサー」を引けるため、同じデッキで2戦すると9割以上の確率で少なくとも1回は引けることとなります。
次に、初期手札に「騎士王・アーサー」がいなかった時のマリガンについての確率を考えてみましょう。フルマリガンすると、先行時59.8%、後攻時63.8%となります。
もし2コストフォロワーや「円卓の騎士・ガウェイン」をキープして、マリガンで返すカードが2枚や1枚だけだった時についても考えてみましょう。単キープ時(マリガンで2枚返す時)、先行時56.0%、後攻時60.4%となり、2枚キープの時(マリガンで1枚返す時)、先行時52.0%、後攻時56.6%となる。もし3枚キープするようなことがあれば、先行時47.7%、後攻時53.0%となります。
キープする枚数 |
先行時 |
後攻時 |
0 |
59.76% |
63.78% |
1 |
55.99% |
60.39% |
2 |
51.98% |
56.79% |
3 |
47.75% |
52.97% |
図1. 初期手札に「騎士王・アーサー」がない時にマリガンでキープした枚数に応じた7ターン目までに「騎士王・アーサー」が引ける確率
そのため、1枚キープする毎におよそ4%ずつ「騎士王・アーサー」を引く確率が減るのだ。これを大きくみるか見ないかは読み手次第です。
ではここから一番話をしたかった「2コストフォロワーをキープする必要はあるのか」ということについて考察して行きます。
確率以前に、今のロイヤルは先行2パスをしてもいいと考えます。「白と黒の決闘」でチョイスできる「白の王・イメラ」や前述した「魔導狙撃手・ワルツ」といったテンポカードがあり、序盤のボード差があまり響かないからです。ただ後攻2パスはボードを返せないことが多いことを念頭に置いてほしいです。
さあ確率を計算してみましょう。上記のデッキより2コストフォロワーは12枚で考えます。フルマリガンして、2ターン目に少なくとも1枚2コストフォロワーが引ける確率は、先行時85.1%、後攻時90.2%です。
詳しく見てみると、フルマリガンして2コスが引ける確率ですが、初期手札に2コスが1枚もない時、先行時86.7%、後攻時91.2%、初期手札に2コスが1枚ある時、先行時84.9%、後攻時90.0%、初期手札に2コスが2枚ある時、先行時83.0%、後攻時88.9%、初期手札に2コスが3枚ある時、先行時81.0%、後攻時87.5%です。
初期手札にある2コス |
先行時 |
後攻時 |
0 |
86.67% |
91.24% |
1 |
84.93% |
90.09% |
2 |
83.04% |
88.86% |
3 |
81.01% |
87.52% |
図2. フルマリガンして初期手札の2コストフォロワーの枚数に応じた2コストフォロワーを2ターン目までに引く確率
この結果を見て2コスをキープするかどうかは読み手次第だが、フルマリガンをして2コスを引く確率が思いの外高いと感じませんか。
次に単キープ時、2枚キープ時の2コスを引く確率を求めると下の結果になります。
初期手札にある2コス |
先行時 |
後攻 |
||||
単キープ |
2枚キープ |
3枚キープ |
単キープ |
2枚キープ |
3枚キープ |
|
0 |
79.71% |
69.56% |
54.85% |
86.67% |
80.00% |
70.40% |
1 |
78.02% |
68.35% |
85.56% |
79.20% |
||
2 |
76.26% |
84.40% |
図3. 単キープ、2枚キープ時、3枚キープ時の2ターン目までに2コストフォロワーを引き確率
この結果から、個人的な見解として後攻時3枚キープ時はオススメしませんが、「円卓の騎士・ガウェイン」と「騎士王・アーサー」が揃った時に2枚キープはありではないかと感じます。ポケモンで考えると、ストーンエッジの命中率をどう感じるかですね。
マリガンについてのまとめですが、「騎士王・アーサー」を引きに行くためにフルマリガンするのは全然ありだと私は考えます。また、同じ2コスが2枚以上手札で揃ってしまうと、「騎士王・アーサー」のバリューが下がるため、確率云々よりも揃わないようにマリガンして行くのも手ではないかと考えます。
- 対面別マリガン
今のミッドレンジロイヤルには圧倒的なパワーを誇る「騎士王・アーサー」の他に強力なカードが様々あります。「白と黒の決闘」であったり、「静かなる炎将・マーズ」であったり。対面次第では「騎士王・アーサー」を使わずとも勝てることがあるため、これから書いていこうと思います。
- 対エルフ戦
今、環境にいるエルフは、ミッドレンジエルフ、コンシードエルフ、それとアグロエルフです。ミッドレンジやコンシードだと「騎士王・アーサー」が非常に強力で、また「白と黒の決闘」のチョイス先である「黒の王・マグナス」は「荊の森」や「対空射撃」、「カシオペア」をケアできるため非常に強力なカードです。またアグロだと「先陣の騎兵」が後攻時の打開策となります。「魔導狙撃手・ワルツ」や「白の王・イメラ」も進化権を使えば2面処理が可能なので横に序盤、ボードを取るのに尽力してくれます。
そのため優先してキープするのは、「騎士王・アーサー」、「白と黒の決闘」、「先陣の騎兵」で、アグロエルフなら2コスもキープする方針で良いと考えます。
- 対ロイヤル戦
ミラー戦ですね。この場合、「騎士王・アーサー」で勝負が着くと言っても過言じゃありません。先行なら2ターン目パスしても、「魔導狙撃手・ワルツ」「白の王・イメラ」で負ける盤面を作らせないので積極的にマリガンしていきましょう。
優先してキープするのは「騎士王・アーサー」、「スカイフォートレス」、「円卓の騎士・ガウェイン」の3枚で他はマリガンで良いと考えます。
なお「援護射撃」ですが、このカードは基本、8ターン目以降に置くことが前提なので、キープは事故に繋がると考えています。
- 対ウィッチ戦
今、環境にいるウィッチは、「ギガントキマイラ」を軸としたスペルウィッチ、「言霊遣い・ジンジャー」を軸としたニュートラルウィッチの2つです。
始めに問題ですが、下の画像で何をしますか。下の3択から選んで下さい。
1、「白の王・イメラ」をチョイスする
2、「黒の王・マグナス」をチョイスする
3、「白と黒の決闘」を開かない
もし相手がスペルウィッチ、ニュートラルウィッチの場合だとどうしますか。
では答えですがウィッチ対面なら、いかなる場合でも「黒の王・マグナス」をチョイスする、です。
おそらく対スペルウィッチは必ず「黒の王・マグナス」をチョイスすると思いますが、ニュートラルウィッチの時は、「白の王・イメラ」を開くという人が一定数いるかと思いますが、明らかに「黒の王・マグナス」が強力です。
ニュートラルウィッチは、「ヘクトル」や「ルナルの魔術師・プリス」、「呼び覚まされし禁忌」と言ったダメージを与えて盤面処理を行うため、ダメージを無効にされたら基本的には2面以上処理できません。そのため相手の5ターン目の前に「黒の王・マグナス」を置いたり、「呼び覚まされし禁忌」の効果が発動するのに合わせて置いたりできれば盤面処理が間に合わず、ロイヤルが殴り勝つことが可能です。
またニュートラルウィッチは「静かなる炎将・マーズ」を先行4ターン目、後攻3ターン目に処理できないのでこのカードも非常に強力です
ここでもう1つ言いたいのが、ニュートラルウィッチ対面は慣れれば必ず勝ち越せるようになりますので、東RAGEで増えることが予測されるニュートラルウィッチ対面に慣れていてください。私heikouでもそのお相手ができるので、対面慣れしたいのであればDMかリプを飛ばしてください。
またスペルウィッチ、ニュートラルウィッチ両方に言えることですが、6ターン目「騎士王・アーサー」が非常に強力なので、できるだけ狙いに行きましょう。
以上より優先してキープするカードは「白と黒の決闘」「騎士王・アーサー」「円卓の騎士・ガウェイン」で、ニュートラルウィッチの場合は「静かなる炎将・マーズ」をキープしましょう。
- 対ビショップ戦
教会ウィッチ対面になるのがほとんどだと思いますが、ここでも「騎士王・アーサー」は強力で、「黒の王・マグナス」も「希望導く聖乙女・ジャンヌ」の3点AOEをケアできるため優秀なカードとなります。ただ「白と黒の決闘」をキープするかと聞かれたら微妙なところで、ロイヤル側としては6ターン目に「騎士王・アーサー」を決めに行きたいです。
そのため優先的にキープするカードは「騎士王・アーサー」、1コスト下げて進化で攻撃力が5になる「円卓の騎士・ガウェイン」です。
- 対ネメシス戦
AFネメシス対面になるのがほとんどだと思います。AFネメシス戦の勝ち筋は、相手が事故るか、相手があまり上手くないか、先行6ターン目「騎士王・アーサー」を決めるかです。そのため優先してキープするのは「騎士王・アーサー」「円卓の騎士・ガウェイン」で、他は戻すべきだと考えます。
以上で現環境入りしている相手のマリガンの考察を書きましたが、結局先6アーサーが最強なので、それを目指した全力マリガンでいいと思います笑
- 終わりに
ここまでブログを読んでいただきありがとうございます。拙く乱暴な文章でしたが、今自分が考えていることを概ね書けました。マリガンの確率を目に見える形にすれば、私自身ミッドレンジロイヤルについて深く知ることができました。
RAGE東予選もあと一週間を切り参加者の方はラストスパートで調節を苦労しているかと思います。そんな人たちにこのブログで1つでも役に立ったら幸いです!
ご意見等あればDMやリプ飛ばすなりしてくれたら嬉しいです!